目次
区分マンションとは?
区分マンションとは、マンションの中にある1室単位で物件を所有して賃貸経営をすることです。
この区分マンションをさらに分類すると、「ワンルームマンション」や「ファミリータイプマンション」に分けることができます。詳しくは、下記の表をご覧ください。
一棟所有物件 | 区分所有物件 | その他 |
---|---|---|
マンション一棟 | ワンルームマンション | 戸建て |
アパート一棟 | ファミリータイプマンション | シェアハウス |
ワンルームマンションとファミリータイプマンションの比較
比較項目 | ワンルームマンション(中古) | ファミリータイプマンション(中古) |
---|---|---|
物件価格 | 1,000万円~2,500万円 | 3,500万円~ |
家賃収入 | 6万円~10万円(家賃の下落幅が小さい) | 12万円~(家賃の下落幅が大きい) |
空室リスク | 空室期間が短い | 空室期間が長い |
リフォーム費・期間 | 10万円以内・1週間程度 | 30万円~50万円・1ヶ月程度 |
利回り | 4%~5% | 2%~3% |
ワンルームマンションとファミリータイプマンションのメリット・デメリットを解説していきます。
ワンルーム物件のメリット
ワンルーム物件のメリットは、こちらの記事にまとまっていますのでご参照ください。
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ファミリータイプ物件のメリット
メリット①入居者の属性が高くなる
ワンルーム物件よりも広さがある分だけ、家賃相場が高くなるため、入居者の属性もそれに伴って高くなる傾向が見られます。
また、同じ家賃相場であってもファミリー層のほうが比較的入居者の質が高くなる場合が多く、賃貸経営をしていく上で優良顧客に恵まれやすいメリットがあります。
メリット②入居期間が長く賃貸経営が安定しやすい
ファミリータイプ物件のメリットとしてよく言われるのが、入居期間の長さです。単身者向けの物件だと専門学校生の場合は2年、大学生の場合は4年といった居住期限があります。
地方から都市に出てきている人がこれらの就学期間を終えると地元に帰るという理由で退去することも多く、仮の住まいという位置づけで利用されます。その一方でファミリータイプの物件は子供が小学生や中学生のうちは転校を避けるために居住し続ける可能性が高いです。
一度入居したら長く入居してもらいやすいファミリータイプ投資では安定的な賃貸経営を見込むことができます。
メリット③立地条件が良くなくても集客しやすい
単身者向けワンルームなどであれば都心などからの交通アクセスが重視される傾向が強いですが、ファミリータイプだと優先順位が変わります。
それよりも周辺環境や治安、公園の有無など子育てに向いている立地条件が優先されやすく、必ずしも駅から近い必要はないといわれています。
また、複数台の車を所有する家庭も多いので、近隣に駐車場を確保しやすいことを優先すると、むしろ駅から遠い物件のほうが有利になることもあります。
メリット④需要と供給のバランスが取れている
昨今の不動産投資ブームもあって、大都市圏では需要の高い物件として単身者向けマンションやアパートの新築がとても多くなっています。
この傾向が続くといつか供給過剰になり、さらに築年数が古くなってきた物件は競争力を失う可能性が高いです。
一方で、ファミリータイプの賃貸物件はブームに左右されることなく需給のバランスが比較的安定しているため、今後においても安定的な賃貸経営ができる可能性は高いといわれています。
ファミリータイプ物件のデメリット
デメリット①実質利回りが低い
ファミリータイプ物件は、その広さの割に家賃を高くするのが難しいため、結果として実質利回りが高くなりにくい構造となっています。
単純にワンルーム物件2戸分の広さがあるからといって、同じ地域のワンルーム相場×2戸分の家賃を設定することは難しいからです。その一方で広さがあるため税金やリフォーム費用など物件を維持するコストが高くなるので、結果として実質利回りはファミリータイプ物件のほうが低くなります。
デメリット②物件価格が高くなるため初心者向きではない
区分マンション投資で比較すると、一般的に単身者向けワンルーム物件のほうが初心者向きであるとされています。
これは単純にファミリータイプのほうが物件価格の相場が高いためで、うまくいかなかったときのダメージを考えると、すでに投資経験のある人向きであるといわれています。
デメリット③賃貸住宅だけでなく分譲住宅もライバルになる
ファミリータイプの賃貸住宅に住んでいる層を考えると、同時にマイホームの購入を検討している層とも重なります。ファミリータイプの賃貸住宅の場合は入居者の事情だけでなく、マイホーム購入が退去の理由になることがあります。
つまり分譲住宅もライバルになり得るため、全体的にワンルームタイプと比べ入居期間が長いとはいえ見通しが立ちにくい部分もあります。
ファミリータイプで不動産投資を成功させるポイント
ポイント①間取りの上限は4LDKまで
ファミリー向け賃貸住宅を探す人の家族構成は、おおむね3~4人の親子世帯です。
それを踏まえると間取りは3DKから、広くても4LDKまでで十分です。それ以上の広さになるとニーズを持っている層が極端に少なくなります。
また、同じ広さであっても部屋の数が多い物件を好む傾向があります。それぞれの部屋が広くなくても、2人分の子供部屋と夫婦の寝室が確保できる3LDK物件に人気が集まりやすいです。
ポイント②小学校の学区に注意する
文教地区といわれるようなエリアでは、小学校の学区が物件の人気を左右することがあります。
その近所で人気の小学校の学区にある物件だとそれだけ家賃が少し高くても入居者が集まりやすいので、もちろん物件価格もその分高くなりますが、安定的な賃貸経営のためにも小学校の学区は意識して購入するべきでしょう。